コロナ禍における配偶者の在留資格申請の注意点とは?
2021年6月19日(土)
新型コロナウィルスの感染拡大が問題視されてから、早1年半。
非日常生活を過ごすカップルの方が、配偶者の在留資格申請をする上で、今気を付けるべきことをまとめましたので、ご確認ください。
日本に在留する日本人や外国人と結婚した配偶者の方のため在留資格はいくつかございますが、代表的なものとして、以下の4つが挙げられます。
※日本人と結婚された外国人配偶者が該当
※「永住者」の在留資格を持つ外国人と結婚された外国人配偶者が該当
※「定住者」の在留資格を持つ外国人と結婚された外国人配偶者が該当
※「就労系」の在留資格を持つ外国人と結婚された外国人配偶者が該当
コロナ禍での注意点では?
「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」「家族滞在」、これらすべての在留資格に言えることですが、配偶者を日本を呼ぶために申請する際に入管が重要視するのは、結婚が真実の結婚なのかどうか、という点です。
残念ながら、日本での就労を第一目的として偽装結婚の上で在留資格申請を試みる方がいらっしゃることもあり、真実の結婚であることの証明として、出会いの経緯だけではなく、申請までに至るまでの二人の関係性までも確認されます。
例えば、結婚してから長期間、海外や日本で同居している、付き合い始めてから二人で何度も旅行している、故郷に戻り親に紹介している、結婚式を挙げている、こういった事実があることを写真で提出することで、真実の結婚であることの信憑性を高めることがこれまでは一般的でした。
要は、偽装結婚を試みる方が、わざわざ時間やお金をかけてまでやらないような事実がたくさんあればあるほど、真実の愛である信憑性は高くなるわけです。
ところが、コロナのせいで、親元にも帰れない、結婚式も挙げられない、旅行もいけない、さらには、付き合い始めてからコロナで行き来できなくなり、1年以上会う事もままならない、というカップルも多くいらっしゃいます。
こういう状況下で、どのような資料で真実の結婚であることを証明するべきなのか、悩まれている方も少なからずいらっしゃるようです。
コロナ禍での有効な疎明資料は?
以下、コロナ禍でも有効な疎明資料の一例です。
SNSのやりとり
付き合い始めてからのLINE、WeChat、WhatsAppなどでのやりとりは有効な疎明資料のひとつです。
できるだけ長期間に渡り、日付と二人のやりとりが記されているSNSのスクリーンショットなどを提出するようにしてください。
SNS上における写真や関係性の公表
プライベートで使用し、友人たちと使用しているSNS上で、結婚を報告していたり、二人の写真を何度もアップしている場合は、それらの情報もスクリーンショットの上、提出するようにしてください。
家族に報告した際のSNSや動画通話のスクリーンショット
コロナのせいで直接対面できないがゆえ、チャットアプリ、SNSなどを通じて家族に結婚を報告するカップルも増えています。家族に結婚を報告した時のアプリやSNSの画面や、動画通話時にご両親とご夫婦でお話されている姿などがあれば、提出したほうがベターです。
会えていない時間が多い場合、その理由を説明するレター
結婚前後、コロナのせいでお互いの国の行き来ができなくなり、ほとんど会えていない、というカップルの場合、申請時に、なぜお互いに会うことができないのか、きちんと理由を説明するレターを提出したほうがよいかと思います。
もちろん審査官もコロナのせいであることは分かっているのですが、あくまでも説明責任は申請者側にあるため、ひとつひとつ状況を丁寧に説明することが必要です。
配偶者の国の必要書類が取得できない場合
配偶者の国で発行される結婚に関する書類が、コロナが原因で遅々として進まない。こういう状況下の不安になる方もいらっしゃるかと思います。
いつまで待っても書類が発行されないという場合は、何か他の書類を提出できないか、または必要書類の発行が遅れている状況を入管に説明することで理解をもらえることが可能か、このあたりを検討する必要があるかと思います。