永住許可が最短2カ月程度でおりました
2021年9月18日(土)
今週も2件永住許可を頂きましたが、このうち1件はこれまでの最短記録で約2カ月。
2021年7月半ばに申請し、追加書類もなく、9月半ばに許可、というスピーディーな展開でした。
今年3月にこのブログ上で永住申請の審査期間の目安について書きましたが、2021年9月現在の体感では4カ月~8カ月程度の方が一番多いのではないかと思います。
長い場合は1年ぐらいかかる方もいらっしゃいます。
今回は、なぜ2カ月で下りたのか?
お客様の個人情報であるため、国籍や在留資格、どこの入管で提出したかなどの情報は伏せますが、最短2カ月で永住許可が下りた理由として考えられるのは、
この3点だと考えられます。
地方の入管の方が審査は早い?
東京入管は申請数も多いため、他の入管よりも時間がかかる、というのは体感として感じるところです。申請数の多い、東京、大阪、名古屋、よりも他の地方入管の方が審査が早い傾向がある、と言えると思います。
「審査は早いほうがいいから、私の永住申請、地方でお願いできないですか?」と尋ねてくる方がいますが、住民票のある地域を管轄している入管に提出することが決まっているので、申請人の方や我々取次行政書士が、提出先を選ぶことはできません。
高度専門職のポイントは高いほど審査が早い?
高度専門職のポイント計算を含めて永住申請をする場合、3年前70点以上、現在70点以上、1年前80点以上、現在80点以上あることを証明する資料を提出する必要があります。
ポイントが高ければ高いほど審査が早い、と一概に言えるわけではないのですが、ギリギリの点数の方よりも、余裕がある点数の場合の方が、審査官にとって、審査がしやすいことは間違いありません。
学歴、職歴、収入、年齢、日本語能力試験などに関しては、個人の方でも加点ポイントの判断がしやすいのですが、「イノベーション促進支援措置」や「将来において成長発展が期待される分野の先端的な事業」などはきちんと会社や申請人の方の業務内容をヒアリングしないと分からず、ポイント計算で見逃している場合もあります。
また、高度専門職のポイント計算方法自体もよく変わります。例えば、2021年7月からは、第二種金融商品取引業や投資助言・代理業又は投資運用業に係る業務を行うものに10点の加算されるようになりました。
きちんとポイント計算表を理解した上で、さらなる加算がないか、何度も確認することをお薦めします。
丁寧な疎明資料の準備とは?
申請に必要な資料は、法務省のウェブサイトを見れば載っていますが、個人で初めて永住申請をする方で、なぜその書類が必要なのか、100%理解された上で提出されている方は少ないかと思います。
日本政府の立場に立って考えると、きちんと働き、真面目に納税し、日本社会に協調できて問題行動を起こさず、さらには日本の社会の発展に貢献できる方に永住許可を出したい、と考えているはずです。この視点で要件を満たす人間かどうかを判断するために必要書類を提出する必要があるわけです。
何年も日本にいれば、転職したり、離婚したり、体調を崩したり、長く母国に帰ったり、いろんなことが起きます。入管が審査の上で、疑問に思ったり確認したいと思うであろうポイントをあらかじめ想定し、それを説明する資料を自ら提出し、理由書などできちんと説明することが、審査をスムーズに進ませることための重要な点です。
最初の申請の段階できちんと説明しておくことが結果的に入管の職員の方の工数も減らすことにつながりますし、さらには審査官からの心証もよくなるのではないかと考えています。