2021年の振り返り

2021年12月30日(木)

ひさびさの個人ブログです。

1年前の今頃(2020年の年末)、遅くとも2021年中にはコロナも収束し、国境を越えた人の行き来も再開するだろうと楽観的な予想をしていましたが、いまだに特段の事情を除き、ほとんどの外国人が新規入国できない状況が続いています。

家族と離れなばれになっている方からのご相談はなんともやりきれない気持ちになるのですが、どうにかこうにか特段の事情として認めてもらえないか、入管や各国領事館と相談しながら話を進めてきました。

外務省に聞いてくれ、領事館に聞いてくれ、とそっけない対応でたらい回しにされるケースもあれば、真摯に相談にのってくれるケースもありましたが、入国できない申請人とその家族、関係者だけではなく、官公庁の職員の方も相当疲弊していると感じました。

かの有名なマクリーン事件の判例でも、

「憲法上、外国人はわが国に入国する自由を保障されている者ではないことは勿論、在留の権利ないし引き続き在留することを要求し得る権利を保障しているものでもない」

とされているので、外務省や法務省が適時おこなう入国に関するアナウンスでは、大きな声で公言はしないまでも、外国人の入国は日本政府の匙加減次第だからわかってくれよ、ってことを言いたいのだと思うのですが、自分が外国人であれば、自分が好きで住んだ国からそれを言われることを思うと、なかなかやりきれないと思うし、本当に胸が痛くなるような案件が多かった1年でした。

コロナがらみの案件とは別途、個人的に興味深かったのがフリーランスフォトグラファー(カメラマン)の方の「技術・人文知識・国際業務」の更新申請でした。

詳細は個人情報になるので伏せますが、大学の専攻とフォトグラファー業務の関連性や、カメラマンとしての仕事がそもそも「技術・人文知識・国際業務」に該当するのか、「芸術(アーティスト)」に該当する可能性はあるのか、そして、フリーランスの場合の仕事の安定性など確認する点が多々あり、何度も四ツ谷の入管にて個別相談に乗ってもらい、100ページ以上の資料を提出の上、無事に「技術・人文知識・国際業務」で更新許可がもらえました。

今後、日本では正社員から業務委託に切り替える動きが加速することは間違いなく、それは外国人も例外ではありません。フリーランス的な働き方をする外国人に該当する在留資格に関する相談は、来年以降さらに増えるのではないかと考えています。

年内はこれにて仕事納めの予定です。最後に、今年対応した方の国籍を数えてみると、中国、韓国、ベトナム、バングラデシュ、インド、パキスタン、フランス、イギリス、アメリカ、カナダ、ジャマイカ、、、今年もいろんな方からご紹介を受け対応させて頂きました。

来年もよろしくお願いいたします!

キクチ行政書士事務所
キクチ行政書士事務所
2022年もよろしくお願いいたします!
TEL Number

過去の投稿はコチラ