2021年12月に特段の事情を認められて新規入国できた外国人1日平均90人だけだった、という衝撃、、、
2022年1月15日(木)
先日、某国にて離れ離れになっていた永住者の配偶者の方のビザがようやくおり、入国できるようになり、ホッとしています。
周知の通り、新型コロナウィルス感染対策として外国人の新規入国は制限されているものの、
永住者の配偶者という身分で、【永住者の配偶者等】の在留資格認定証明書の交付を受けているため、特段の事情に該当する外国人として入国はできるはずだったのですが、これまでの経緯を書面で丁寧に説明しても、実際の査証発給までは相当時間がかかりました。
2022年2月末までは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に係る上陸拒否措置等により、上陸申請日前14日以内に162の国・地域に滞在歴のある外国人は、「特段の事情」がない限り入国することはできません。
「特段の事情」に該当するのは、以下の方々です。
※例えば、ワクチン開発の技術者 等
私のお客様は②の永住者の配偶者に該当はしていたのですが、1日3,500人という査証発給制限に伴い、なかなか入国するための査証(ビザ)が発行されなかった、ということです。
※特段の事情に関して詳しくは入管のコチラの資料をご確認ください。
実際に新規入国ができた外国人はどのくらいいるのか?
特段の事情に該当するにも関わらず、ここまで入国を厳しくしているのであれば、実際どのくらいの外国人が新規入国できていたのか調べてみたところ、入管のウェブサイトに速報値が出ていたので2021年10月~12月の数字を共有させて頂きます。
(このページから確認できます)
2021年12月に新規入国できた外国人は2,783人だけ、、、そして再入国した外国人が21,002人、日本人の帰国者は84,536人でした。
日本人の帰国者が2021年10月は42,209人、11月は48,095人、12月が84,536人と12月に急増しているのには理由があり、海外在住の日本人は現在約140万人おり、この方々の一部が年末年始を日本で過ごすべく帰国されているからだと思われます。
また、「水際対策強化に係る新たな措置(19)」に基づき、2021年11月5日から中長期の在留資格を持つ外国人の新規入国の緩和が行われたものの、オミクロン株の発生により、11月30日には停止されたため、ほとんどの外国人が11月にも新規入国ができなかったようです。10月と比べても11月に新規入国の外国人がほとんど増えていません。
2021年12月に新規入国できた外国人は1日平均90人程度
では、1日あたりで割るとどのようになるのか、という数字が以下の表です。
オミクロン株が発生した2021年11月末から、外国人の新規入国、外国人の再入国、日本人の帰国者数をすべて含めて1日当たり3,500人と決めていることもあってか、2021年12月の1日あたりの平均入国者数は3,494人でした。
このうち新規入国できた外国人はわずかに1日当たり90人、、、言い方は悪いですが、この90人の枠を全世界で取り合わなくていけないので特段の事情に該当したとしても入国はなかなか難しいと言わざるをえません。
2022年1月以降はどうなる?
特段の事情がない限り、入国を禁止する施策は2022年2月末までは続くようですがここ数日、留学生の一部や、離れ離れになっている家族に対しても人道上の配慮として「特段の事情」に該当するとして入国を認めるのではないかという報道がされていますので、少し状況は変わる可能性はあります。
入国者は1日3500人まで、という話でありながら、結局2021年10月は1日平均2433人、11月は2608人しか認めていないことも事実ですので、もう少し特段の事情の幅を広げてほしい限りです。