アフターコロナでも人手不足??これから外国人労働者を必要とする業界はどこになるのか考えてみた話
2020年4月22日(水)
今日の東京は初夏のような好天気。ここ1週間、寒かったり暖かかったりが続きましたが今日は最高気温も20度近くまで上がるようです。
さて、4月20日付けのブログで、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入国制限などで、農業分野と水産業分野の外国人技能実習生約2,200人の来日のめどが立っていない事に関するニュースを紹介しましたが、入国できない技能実習生もいれば、コロナ感染症の影響で解雇された技能実習生も出てきているようです。
それに伴い、4月17日付で、出入国在留管理庁より、下記のようなアナウンスがありました。
出入国在留管理庁において,新型コロナウイルス感染症の影響により解雇等され,実習が継続困難となった技能実習生,特定技能外国人等の本邦での雇用を維持するため,関係省庁と連携し,特定産業分野における再就職の支援を行うとともに,一定の要件の下,「特定活動」の在留資格を許可し,外国人に対する本邦での雇用を維持するための支援を行うこととしました。
【対象者】
新型コロナウイルス感染症の影響により解雇等され,実習が継続困難
となった技能実習生,特定技能外国人等
※詳細については,最寄りの地方出入国在留管理局へお問合せ願います。
【付与される在留資格・期間】
特定活動(就労可)・最大1年
【行うことができる活動】
受入れ機関において特定技能外国人の業務に必要な技能を身に付ける活動
新型コロナウイルス感染症の影響により実習が継続困難となった技能実習生等に対する雇用維持支援について
出入国管理庁 2020年4月17日付
技能実習生だけではなく、特定技能外国人も対象となっています。
なお、再就職が可能とされる「特定産業分野」とは、慢性的な人手不足が続いている以下14の産業です。
1.介護業
2.ビルクリーニング業
3.素形材産業
4.産業機械製造業
5.電気・電子情報関連産業
6.建設業
7.造船・舶用業
8.自動車整備業
9.航空業
10.宿泊業
11.農業
12.漁業
13.飲食料品製造業
14.外食業
上記14の分野のうち、10の宿泊業、14の外食業などのサービス業はコロナの影響をもろに受けているため、技能実習、特定技能の在留資格で働いていた外国人の再雇用に今から積極的な会社は期待できなさそうです、、、
残りの分野が、どこまで受け皿になりうるのか。日本語が流暢で就労する業種の職務経験のある外国人の方であればチャンスはあるかも。もしくは、日本語が流暢ではなくても日本語と外国語(ベトナム語や中国語、インドネシア語など)が話せるバイリンガルなマネージャーのもとで他の同国出身者と働くような職務環境、つまり流暢な日本語が求められない職場であれば、受け入れてくれる会社さんはあるのかもしれません。
慢性的な人手不足がゆえに「特定技能ビザ」で働く外国人の活躍が期待されている上記の「特定産業分野」でしたが、ここ数か月のコロナショックに伴い、各業界の需要自体が様変わりしています。コロナ感染が拡大を続け、自宅に篭る人が増えれば、配送業はより深刻な人手不足なるだろうし、医療品の需要が増えれば、それを作る工場などで人手不足になるかもしれません。14分野だけにこだわらずに状況を見て就労可能な産業を変えていく必要があるんじゃないかと。
アフターコロナの世界でも、その産業に外国人労働者が必要な産業かどうか、国がしっかり見定める必要があるかと思います。