2020年夏以降の入国制限の緩和について
2020年5月24日(日)
5月23日土曜日夜のYahooニュースでこんな記事を発見。夏以降の入国制限の段階的緩和に関するニュースです。
政府は、新型コロナウイルスの感染が収束しつつある国・地域との入国制限を段階的に緩和する方向で検討に入った。全世界を対象に実施している入国制限は6月中も続ける方針で、夏以降、企業関係者などに対象を絞り、緩和を始めていきたい考えだ。
往来にあたり、出国前にPCR検査を受けて陰性を証明する書類を受け、到着後に再び検査で陰性であれば、宿泊先での14日間の待機などを免除する案などが浮上している。
茂木外相は22日の記者会見で、入国制限の緩和について「例えば経営者や専門人材など必要不可欠な人材から始め、次に留学生。観光客はかなり先になるのではないか」と述べ、段階的になるとの見通しを示した。
対象国も段階的に広げる考えで、収束状況に加え、経済的な結びつきの強さや人的往来の必要性などから総合的に判断する。西村経済再生相は22日のBSフジの番組で、「TPP(環太平洋経済連携協定)の国では豪州やニュージーランド、ベトナムと6月に入れば意見交換したい」と語った。
政府は、発給済みの査証(ビザ)の効力停止や入国者全員への14日間の待機要請などの措置について、5月末までの期限を1か月延長する方向だ。25日には入国拒否の対象を111か国・地域に拡大する予定だが、「感染防止と経済再生のバランスを考えながら、入国制限の緩和を慎重に判断していきたい」(政府高官)としている。
政府、入国制限を段階的に緩和へ…夏以降に専門人材など
2020年5月23日付 読売新聞オンライン
経営者とは、在留資格「経営・管理」で入国する方、専門人材とは、「技人国」や「技能」など専門的・技術的分野の在留資格で入国する方を指しているだろうと思われます。その次が留学生、そして、最後が一般観光客と続くわけですが、この段階的解除のステップにどの程度の時間をかけるのか。
6月15日からはギリシャで、7月からはスペインでも観光客の受け入れを再開する報道が出ており、感染リスクは高まるものの、これら観光立国にとっては、もはや背に腹は代えられないという状況なんだろうと思います。
日本における外国人旅行消費額総額は2019年で4.8兆円。すごい額だけれど、観光が主産業の国であるとまでは、現時点でまだ言えない(今後、少子高齢化とともに産業が衰退してしまい、観光が主産業になってしまう可能性はあるかもしれないけれど)
それでも地方都市や観光地は、「観光公害」とかネガティブな面も報道されていたけれど、インバウンド特需で経済が盛り上がっていた事は否めないし、地方選出の議員さんたちは、安心安全を求める有権者と、リスクを取ってでも経済活性化を求める有権者双方からの突き上げをくらって大変だろうなと思います。
でも、よくよく考えてみるとノーリスクって絶対にありえないですよね。
毎年国内で3,000人ぐらい交通事故で亡くなっているという悲しい事実があっても、車は危険だからもう自動車に乗るのをやめようという話にならない。同様に毎年餅をのどに詰まらせて亡くなる方が1,300人ぐらいいるにも関わらず、餅を食べるのは危険だから販売禁止、という話にはなりません。
正体が分からないから、いったんすべてを止めて自粛、という判断は間違ってなかったと思うし、それに対してほとんどの日本人がきちんとセルフマネージメントして結果的に感染者は激減した、それは素晴らしいことです。
今後第2波、3波が出てくるかもしれないですが、そのリスクを抑える努力を続ける前提の下で、そろそろ人間的な活動を再開するべきだと思います。
徐々にですが、国境を越える人間的な活動に再開の道筋が見えてきたという点で嬉しいニュースでした。