現役世代は、キン肉マンvs悪魔将軍の戦いをリング下で支える連中と一緒だな、と思った話

2020年5月30日(土)

コロナ対策の施策が国会で審議されている中、コロナ対策と同じくらい重要な施策に関するニュースが。

政府は29日、2025年までの子育て支援の指針となる第4次少子化社会対策大綱を閣議決定した。

「希望出生率1.8」の実現に向け、子どもを安心して産み育てられるよう、不妊治療支援や児童手当の拡充などに取り組むことを盛り込んだ。

不妊治療をめぐり、特に高額な医療費がかかる体外受精や顕微授精の経済的負担が大きいと指摘されている。そこで、20年度中に治療の実態を把握し、効果が見込まれるものについては保険を適用するなどして負担を軽減する検討に入る

不妊治療、児童手当を拡充 「出生率1.8」実現へ 少子化大綱
2020年5月29日付 時事通信 Yahoo ニュース

少子化の問題ってたしか70年代ぐらいから議論されていて、2005年には出生率が1.26で最新の数字だと1.4前後。

1.26から1.4まで上がったのは、少子化対策の成果だと政府は協調していた覚えがありますが、そもそも第二次ベビーブームで人口の多い世代がちょうど出産適齢期に入っただけで、これまでの少子化対策ってあんまり意味がなかったんじゃないかというのが個人的な見解です。

すでに第二次ベビーブーム世代も40代半ば近くになり、今後の出生率増加を見込めないかなり深刻な状況。不妊治療の補助も大事ですが、まず、過去の施策の振り返りしたほうがいいんじゃないか、と。

今の日本の状況を悲観したくはないのですが、現役世代が高齢者を支えるカタチが、第二次ベビーブーム世代に大人気だったキン肉マンの悪魔将軍シリーズを思い出させるんですよね。
(ちなみに僕は第二次ベビーブーム世代の下にあたりますが、テレビ再放送でよく見ていました)

キン肉マンと悪魔将軍が戦っている間、そのリングを下からキン肉マンの仲間が支えているのですが、重みに耐えきれずひとり、またひとりとバタバタと倒れていく様子、覚えている方いるでしょうか。

多くの現役世代がリングの下で、一部の高齢者を支えていく、昔はそれでもよかったのですが、一緒に支えていたはず仲間が現役を引退し、次々とリングの上に上がり、それでも耐えなければいけないという状況。

この状況が良くなる気配が一切ないのに、自分の子供にも同じ思いさせたくないというのが親の心情じゃないのかな、と思います。

キン肉マンvs悪魔将軍のイメージ

じゃあ、どうやって解決するかというと、いくつか考えられます。

<1> フランスのように移民の子だくさんで出生率の増加に期待

「移民」という言葉に政府も多くの国民もアレルギーがあるようですが、「一時的な労働者」としてだけではなく、定住、永住する「移民」の受け入れに真剣に議論するタイミングに差し掛かっていると思います。

ただ、移民を受け入れたら少子化が劇的に改善するとは思わない。独立行政法人労働政策研究・研修機構の最新のレポートによると、フランスの出生率は1.88と高いのですが、非移民(自国民)1.77に対し、移民2.6。そもそもの自国民だけで1.77もあるので、移民の出生率が全体の出生率に大きく貢献しているというわけでもありません。

僕自身は、ある程度のスキルと日本に馴染む努力ができる方であれば移民として受け入れていくべきと考えているのですが、(というよりほかによい少子化対策があるのであれば教えてほしい)それでも、安易な移民受け入れは、治安の悪化にもつながるので、今のような制限は必要だと考えています。あと、移民にしても労働者にしても、高度人材にしても、日本に来る来ないは各個人の意思ですので、こんな負担ばかりの日本に将来も移民が来てくれるのか、という点も考えなくてはいけないと思っています。

<2> 第3子まで生まれたら1000万支給

子作りにお金渡すのはあんまり品がよくないのですが、国家の存亡にも関わる話なので、とにかく子供を産むことが国への貢献として、第1子で100万、第2子で500万、第3子で1000万とか、とにかく人口増やしたらお金を渡す。

そんな予算どこから持ってくるの、って話になると思うのですが、少子化対策って、本来、他の予算を削ってでも最優先にやるべき施策であって、子育て世代はもっと優遇されるべきかと。

さっきのリングの話じゃないけれど、リングの下の現役世代ほど投票に行かず、リングの上の高齢者ほど投票に行くため、どうしても高齢者優先の施策が優遇されてします。ちなみに直近だと20代で33%、70代で60%。

ただでさえ70代と20代で人口ボリュームが違うのに、これだけ投票率に差があると、政治家のセンセイたちも高齢者に目を向けざるをえない。日本の若者への支援が「むりゲー」と言われるゆえんはここにあるのですが、オンライン投票が可能になって忙しい現役世代も家から投票できるようになるとか、20代、30代の意識が変わって投票率が少なくとも高齢者以上(60%以上)になるという状況にならないと、難しそう。

<3> 年齢をデノミ化しちゃう

ハイパーインフレ時に通貨をデノミ化する話をよく聞きます。あまりのハイパーインフレのあまり、政府がいきなり100円を1円にしちゃう、とか。

で、同じように年齢をデノミ化しちゃったらいいんじゃないか、と。

国によって数え年(年齢+1年)で年齢をカウントする国とか、戸籍登録のルールがはっきりしていないので、1年~2年実年齢とずれている戸籍をもっている人がいたりとか、年齢って意外とあやふやでもなんとかなっちゃうものなので、この際、日本人全員の年齢を20%オフにしちゃう。

これまで65歳でさあ現役引退って人には、今日から52歳なんであと13年働いてください。ああ、もう30歳、三十路かあって人には、今日からあなたは24歳、まだ若い、みたいに年齢をデノミ化しちゃう。

昔と比べて明らかに同年齢でも若い人が増えて、高齢者でも元気な人が多い。
サザエさんでいうと磯野波平が54歳ですが、芸能人で54歳は仲村トオル。
お舟さんは48歳ですが、芸能人で48歳は常盤貴子。

どう考えても日本人若返っています。もう〇歳だから、と思うと老け込むけど、今日から私も20%引きで〇歳か、と思うとまだ頑張らなくては、と思うのではないかなと。
(年齢なんてどうでもいいから、もう働きたくないって人もいる思うけど、、、)

80%冗談みたいな話ですが、こういう奇策でも考えないと、いつまでもリングの上にいる人が増えるばかりで、リングの下で支えてくれる仲間が倒れていく状況は改善しないんじゃないかな、と。

政治家のセンセイ、奇策でもなんでもいいのですが、これまでと違う対策をホントよろしくおねがいします。

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